【図書館】学校史切り取り事件 全国調査へ

学校史切り取り事件

東海地方の図書館で学校史が切り取られる事件が多発しています。

当初は岐阜県で発見されましたが、その後愛知県や三重県、石川県などでも確認されたようです。

いろいろと憶測を呼んでいる事件です。図書館資料の器物損壊事件では、3年前に「アンネの日記」が切り取られるというのが全国的にも話題になりました。その後犯人が逮捕されているのですが、一部は模倣犯であった可能性もあるようです。

今回の件は、岐阜や愛知だけならば同一犯の可能性も否定できないのですが、三重や福井まで行くとちょっと同一犯なのかあやしい気がしています。

被害にあった図書館の交通アクセスを考えると、どうもヘンな気もします。岐阜と愛知で被害にあったのは岐阜県立、岐阜市、愛知県立、名古屋市、一宮市、岡崎市、津島市、東海市だそうですが、これ全部回ろうとおもったら相当な体力がいります。しかも、おそらく特定の写真を狙って切り取りをするわけなので、切り取る写真を吟味するために滞在時間も結構あると思います。

通常、学校史なんてのはほとんど手に取られない資料なので、大量に切り取りがあった図書館は別として、切り取りが少量という図書館はだいぶ前から切り取られてたのを気づかなかったのでは、という線のほうが強いような気がします。

 

そもそも図書館に高校の記念誌なんて置いてあるの?


今回被害にあっているのは学校史・記念誌の類のようです。

社史なんかもそうですが、このような地元の記念誌は立派な収集対象になります。地元にどんな学校があったか、とか、あの学校の成り立ちは、なんてことを調べられるようにするためです。だいたいの場合、記念誌が作られた時点で地元図書館に寄贈していただくという流れで所蔵されると思います。作った学校ではなくて、そこの卒業生の方からの寄贈という場合もあります。

日本も戦後70年経ち、設立から50年という学校もたくさんでてきています。自分がかつて卒業した学校の在りし日の姿を調べたいと思った時に、強い味方になるのが公共図書館なのです。

気になるのは個人情報だと思うのですが、記念誌は配布が目的なので通常は個人情報は載せていません。たまに記念誌じゃなくて卒業アルバムが寄贈されることもありますが、郷土史になるものであれば閲覧に申し込みが必要な閉架で保存するなどの措置が取られます。私の勤務先の場合、住所などあまりに詳細な情報が載っている場合は閲覧拒否にしており、閲覧するためには申し込みだけでなく理由を提出する必要があります。

こんな残念な事件が起こってしまい、資料提供の自由とのジレンマで図書館側もいろいろと考えさせられているところです。

 

写真の狙いは芸能人? 伊集院光が言及


写真狙いの犯行なので、伊集院光が芸能人狙いなんじゃない? という話をしていたそうです。

まぁふつうに考えるとそんな感じですよね。最近だと声優なんかも人気ですし、高校の頃の写真をコレクションしたいという輩もいるでしょう。これを取り締まるなどというと、まるで図書館戦争のようですね。もちろんわれわれは武装蜂起などしませんので、防犯カメラや巡回の強化などで対応するしかありません。

ちなみに、雑誌の切り取りは結構頻繁に起こります。MYOJOというジャニーズ系の雑誌がありますが、あれはよく切り取られます……。

 

これだけ報道が多くなったので犯行はやむ? それとも模倣犯がでる?


なんにせよ、とにかく許せない事件です。

今回の件で、図書館に高校などの記念誌があることをはじめて知った人もいると思います。そんな中で、もしかしたら同様の犯行をしてしまう人も出てくるかもしれません。それくらい貴重な資料なわけです。

おそらくどこの図書館も、今回の事件を受けて記念誌を引き上げたでしょう。しかし騒ぎが大きくなればなるほどいたちごっこになりかねないので、一斉調査がどのような展開になるのか注意していきたいところです。

 

投稿者: 森野

図書館で司書をしています

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です